調べても難しい言葉で表現された関税について分かりやすく解説するだけでなく、経験談ももとにお話しをしていきます!
和田綾香 ( @ayaka__wada ) です!
輸出プレイヤーでありながら海外輸出が学べるオンラインスクール Serene Instituteを運営しています。
輸出に関する質問の中でも多いのが “関税”についてのご質問です。
今回は輸出の際に関わる関税について初心者の方でも分かるように解説をしていきます。
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関税とは?
ひとことで言うと…
関税とは国境を越えて輸入される商品にかかる税金です。
通常、国が関税を設定し、輸入される商品の価格に対して一定の割合の税金を負担すべきものとして負わせます。
何のために関税があるの?
- 国内の産業を保護し、国内の経済を調整する
- 国の収益源としても利用する
このような理由があり、関税があります。
知っておきたい関税の知識
関税の率や対象となる商品は、国によって異なります。
関税は、特定の商品カテゴリや産業に対する保護するために、あるいは貿易摩擦 ( 黒字国と赤字国の間に生じるトラブル ) の解決手段として使用されることもあります。
国々は、関税についての協定や交渉を通じて、相互の貿易条件を調整しようとすることもあります。
関税に関してのポイント
抑えたいポイントは4つあります。
関税は商品を購入したお客様が支払う
例えば世界最大級のオークションサイトeBayのルールでは“関税はお客様が支払いをする”と決まっています。
越境ECの場合は、基本的には関税を考慮して値付けをしたり、販売者が”関税はいくらなのか?”気にする必要はありません。
関税が発生するケース
国や商品の価格、発送の方法などの状況によって変わります。
国際郵便で発送する場合
20万円以下・・・税関への輸出申告は不要
20万円以上・・・税関への輸出申告が必要
1梱包の合計額が20万円を超える場合に税関手続きが必須となります。申告額が20万円を超える場合、通関委任状の提出が必須となります。
郵便局で商品を出す前に、郵便局等の窓口で通関手続の案内を受けて下さい。
FedExやDHLの場合
国際宅配便を利用した場合、販売者は海外へ配送する商品の内容を申告しますが、通関手続は通関業者が代行するので手続きは不要です。
手続きが少ない分、郵便を利用するより簡単ですがそのためもあり、国際郵便に比べて料金が少し割高になるのが特徴です。
HSコードによって関税率が決まる
HSコードとは、貨物を輸出入する際の関税率を決めるための”輸出入統計品目番号”というカテゴリーごとの番号のことです。
輸出をする国によって、発送したい商品のこの番号が何番になるのかを調べて記載する必要があります。
HSコードの調べ方
- 税関のHP 輸出統計品目表
https://www.customs.go.jp/yusyutu/2024_01_01/index.htm
- 郵便局のHP 内容品の日英・中英訳、HSコード類
https://www.post.japanpost.jp/int/use/publication/contentslist/index.php - 通関士.com HSコード一覧
https://tsukanshi.com/hscode/
こちらのサイトからそれぞれのカテゴリーごとのHSコード番号を見つけることが可能です。
探しているカテゴリーが分からない場合の問い合わせ先
上記のURLよりHSコードを探しても分からないという場合には、下記の問い合わせより確認をしましょう。
税関 ” 輸出入通関手続や税番・税率等に関するお問い合わせー品目分類・関税率についてのお問い合わせ先(関税鑑査官) ”
https://www.customs.go.jp/question2.htm
また、聞いた話によると各国の税関にてHSコードの判断はその時の担当者によって多少異なることもあるそうです。
事前に記入していた番号と担当者の判断が異なる場合はその場で修正されるそうです。
輸出事業者は還付が受けられる
輸出の場合は “消費税還付”といい、仕入れで払った消費税を返金してもらうことができます。
還付が受けられる条件
- 消費税課税事業者
- 原則課税を選択している
- 還付申請書類を提出している
どんな料金が還付されるの?
- 仕入れの商品の消費税
- 仕入れに関わる送料の消費税 など
関税に関して絶対に気をつけたいこと
輸出事業者として関税関係で気をつけたいことは、大きく2つあります。
関税の金額が決まる商品代金の書き間違え
輸出の際に商品の金額を書きますが、その金額を間違えないということです。
今までにクライアントさんであった事例としては、外注ワーカーさんに出荷作業を依頼していて、ワーカーさんが商品の価格の桁を間違えて0をプラスして書いてしまったということがありました。
出荷作業の時は絶対に間違えないように外注ワーカーさんにも共有をしましょう。
万が一間違えてしまった場合は、発送会社の日本窓口・発送会社の海外窓口に ” 修正申告ができるか? ” 確認の連絡をすぐに入れましょう。
届いたら関税が高かった!とお客様が返品依頼をしてくる
越境ECの場合は、販売者は関税を気にしなくて良いと言いましたが、これは購入するお客様自身が “関税は購入者が払うものである” と理解して、関税がかからないということや大体の関税の金額を購入前に理解した上で購入していただいているということが前提の話になっています。
例えばeBayではルールで “関税はお客様が支払う” と決まっていたとしてもDescription ( 商品説明欄 ) でも改めて ” 関税はお客様にお支払いいただきます ” と記載している方は多いです。
購入者の中には輸入初心者の方もいらっしゃるので、このように改めて商品説明欄に記載をしたり、注文があった後にメッセージで「商品は関税がかかる可能性があります。関税はお客様にお支払いいただいていますのでご了承ください。」などを事前に送ってから商品の発送をするとトラブルを防ぐことができますね。
南米とくにブラジルはアメリカやヨーロッパに比べて関税率が高いため、クレームが発生する確率が多いです。
お客様から関税の金額を聞かれた場合は、大体の関税の金額を自動計算できるツールを案内してあげましょう。
予測関税金額自動計算ツール
- Simply Duty
https://www.simplyduty.com/import-calculator/ - WorldTariff (FedEx)
https://ftn.fedex.com/wtonline/Registration/navframe.jsp?pageName=Credit/CreditSubscriptionTypeSelector.jsp
以上、輸出の関税に関しての基礎知識を解説しました!
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